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線量計 DP802i レビュー [その他]

CIMG1394.JPG
 放射性物質の漏えいは続いているものの、
福島第一原発事故発生から半年以上が過ぎ、
日本人は放射能との共生を強いられる局面に入っています。

 事故当初「公的機関に必要数を確保する」という
ソ連並みの大義名分で事実上小売りが制限され、品薄が続いていた線量計も
事故以前の価格水準で即納可能な状況になっています。
応急的に線量計を確保した方々も、そろそろ買い替えを考えている時期ではないでしょうか。

 8月のとんでもなく品薄な時期に確保した「DP802i」ですが、
個人的な感想を挙げておきますので、購入の際の目安としていただければと思います。
 電子機器の購入に際して、注意しておきたいのは、

日本製とドイツ製以外はアテにならない

という事です。
異論はあるかもしれませんが、軍事用の電子機器でさえ、
アメリカは「大雑把な工作で防水はグリスのみ」
ロシアは「素材が粗悪」
中国は「粗悪素材を現物合わせで形にした」という感覚。
宇宙開発用の電子機器で、やっと日本の家庭用電子機器のグレードという状況。
後程書きますが、それでもそんな機器に頼らなければならないのが今の日本です。

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レビュー
 「上海仁機儀器儀表有限公司」製で、専用のWebページもありますが、
カタログスペック以外の情報はないし、
そもそもカタログスペックが出ている個体がどれほどあるかが怪しいので掲載しません。
「安心のCMC認証」も、金とコネでどうにでもなる中国国内の工業規格です。

 人民解放軍が核使用後の汚染地域で行動する際に携行する物だとかで、
毛色は良いのですが「中国製」ナリです。
 注意したいのは、「ほぼ使い物にならない個体もそれなりにある」という事で、
当たりを引けば当たり、外れを引けば外れという世界です。流石。

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良い点悪い点(○印は他のレビューでも触れられている点)

良い点
・筐体がエンジニアリングプラスチック
 頑丈です。ただし基盤は躯体に剛接合なので、耐衝撃性は怪しいです。
GM管はガラス管なので、その点注意が必要です。

・高線量に対応
 あまりに高線量な地域には長居をしてはならないので、
そこまでの長所とは思いませんが、一応。

・多機能、表示が解りやすい
 兵士が線量管理のために携行する物なので、積算線量や24時間表示の時計、
ボーダーラインの設定、ボーダーを超えた際の警告などいろいろ機能がついています。
警告もアラーム、バイブレーション、LEDから選べるので、
KYにピーピー鳴って周囲の人間に不快な思いをさせる事もありません。
個人的には5分間平均値を出すので、時計はありがたいです。

・省電力
 単4電池1本で5日間ほど点けっぱなしにできます。メーカーでも省電力を謳っていますが、
汚染地域で長期間活動することを考慮しての仕様でしょうか。

○小型
 スマートフォンより一回り小さいサイズで、重さは80g。
ジョグダイヤルも使いやすく、デザインはなかなかよくまとまっていると思います。

○単位時間での平均値、積算線量は正確
 あくまで当たり個体の場合ですが、平均値、積算値は正確です。

悪い点
○計測値に比較的振れがある
 GM管を使った線量計は、
どうしても起動してから管を安定させる時間を取らなければなりませんが、
DP802iは管の小ささをプログラムで補っており、このプログラムがアレなため
表示値に大きな振れがあります。

○低線量に鈍感
 高汚染地域での使用が前提なので、レンジを高線量に振っています。
感度は>0.05μSv/h程度。それ以下は前述のアレなプログラムが弾き出します。

○給電回路が貧弱
 電池からの給電は単芯の裸線(ただのハリガネ)。

○GM管の当たり外れがある
 GM管は大きいほど計測精度が上がります。
サイズの関係でもともと実装されている管が小さい上、仕様変更があり、
さらに小さい管を使っている個体もあるようです(所持しているものは全長1.5cm程度)
これが計測値の大幅な変動につながっていますが、
管は大きいほど強度が下がるので、一長一短ですね。

○防水防塵性能がない
 もとが軍需物資のクセに、全く防水防滴性能が付与されていません。
水滴、結露、埃の入り込みでアウト。放射性粒子が機器内に入り込んでしまうとさらにアウト。

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総評
 中国製ナリです。個体によっての当たり外れが酷い。

 部分的な高汚染の発見に有効。
(ただしβγX線源。α線対応と謳っている業者がありますが、マチガイ)

 ただし、パッと見て、「あ、ここは高汚染だ!」という使い方には適しません。
最低5分間の平均が必要です。

福島などの高汚染地域で使用するぶんには優秀。
北海道東、東北西部、信越、南関東の中低度汚染地域での使用は、
計測方法により信頼度が左右。
それ以外の低汚染地域では、低線量の感度が高い他機種を推奨。

実勢¥20,000:おもちゃのクジとしては高い。

CIMG1395.JPG
 電池はPanasonicのアルカリまとめ買い用(上画像)がおすすめ。
それ以外の電池だと、キツキツになって出なくなることがあります。


 割合数が出ていると思われるものは
ロシア、ウクライナ、ベラルーシを中心としたチェルノブイリ圏で実績のある
「TERRA(TEPPA)」シリーズ、「SOECS」シリーズ、
そして中国製の怪しい奴らではないでしょうか。
 酷い場合、中国製の線量計に日本語のラベルを貼り付け、箱を日本語書きにしている
日本の企業まであります。相当怪しい企業ですが。
二国とも核開発の下積みがあるとはいえ、これらに頼らなければならないというのは
技術立国日本として寒いにも程がある状況だと思います。
「放射線を浴びれば元気になる」と、ワケの解らないことを言って誤魔化してきた因果に
ロシアや中国に金を奪われているのが現状です。

※シンチレーション管について
 事故後、「放射線は安全!」という人達から「GMはダメ。シンチじゃないとアテにならない。」
というコールが巻き起こりました。これで悩まれた方も多かったのではと思います。
 汚染がほぼ0に近い低汚染地域では、
気になる人はシンチレーション線量計を使うのも良いかもしれませんが、
関東以東では既に小数点以下第三位のような線量を厳密に計測する局面にはないです。
それは大波の中のシブキを数えるような物。
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